中世武士の屋敷構え 目黒邸

中世武士の屋敷構え 目黒邸

寛政9年(1797年)に建築された目黒邸は、小出須原村の割元庄屋を務めた豪農の館です。大庄屋屋敷は、村役人としての仕事と住まいとしての部分と、江戸時代の身分制により武士や身分の高い人への応接に使われた部分に分かれています。大きな囲炉裏端に座ると、使用人が20人もいたという、当時の豊かな暮らし向きが大きな囲炉裏端に座ると浮かんでくるようです。

・目黒家の歴史

目黒家は戦国大名の会津蘆名(あしな)氏に仕え、伊達政宗との戦の後、天正18年(1590年)越後魚沼広瀬郷で帰農したと伝えられる武家の系譜をひく豪農です。
目黒家の初代善右衛門は、江戸時代初期の慶長年間(1610年代)に上条郷15村の肝煎役を勤めています。その後、元禄年間(1690年代)になると、目黒家は上条郷25村の庄屋の惣代、中庄屋になります。
江戸時代中期の宝暦5年(1755年)に8代五郎助は割元役を命ぜられ、以後代々割元庄屋となり、苗字帯刀を許され、扶持を受け、近郷の割元庄屋とともに糸魚川藩魚沼領23村の大庄屋職を勤めました。
目黒家の記録によれば、安永年間(1770年代)所持高140石余、造酒200石、奉公人20人を数えたと伝えられています。
豪農目黒家の経営規模は大正9年(1920年)には2郡6村に及び、農地165町歩、小作人総数325人でした。目黒家は産業や教育、文化の振興、道路や鉄道の整備、水力発電所の建設などたくさんの功績を残しました。

魚沼市・目黒邸

・目黒邸

目黒邸は寛政9年(1797年)に11代五郎助が建てた割元庄屋の役宅をかねた大庄屋屋敷です。
表の旧会津街道に沿って石垣を築き、冠木門を設けるなど武家屋敷を思わせる構えです。 主屋は茅葺の寄棟造で正面の表中門は入母屋造です。 隣接する銅板葺、寄棟造の建物は、明治34年(1901年)に建てられた「離れ座敷」です。
邸内には中蔵、新蔵も残されており、石橋や石段等の石造物も往時をしのぶことができます。
主屋は表中門の玄関から入ると、土間、大火棚が吊るされた炉地、まわりには控の間、不寝番の部屋、馬屋、奉公人部屋などがあります。
座敷から畳廊下の小座敷越しに望まれる中庭は、江戸時代後期の築庭とされる池泉回遊式庭園で、池を中心に、そのまわりに路をめぐらせて、景色の変化を楽しめる休憩所を設けた庭園です。離れ座敷の『椽亭』は各地の銘木を使った茶室、大床、書道院などがあり、座敷からは池泉庭園の景観を楽しむことができます。

また隣接する目黒邸資料館には、江戸時代の初期から残されてきた古文書や大庄屋としての格式ある諸道具、生活用具などが展示されています。米どころ新潟県の豪農の暮らし向きや近代化の史料がたくさん展示されています。

【問合せ】
目黒邸管理事務所
開館時間:9:00~16:00
休館日:年末年始
住所:新潟県魚沼市須原890
TEL:025-797-3220
公式ページ

※目黒邸の画像の出典は魚沼市です。

★ちょっと寄り道★

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【問合せ】
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TEL:025-799-3350
公式ページ