春を告げる魚特集

春を告げる魚特集

鯛(たい)

鯛
おめでたい席に欠かせない魚といえば鯛ですね。鯛の旬は4月~6月になります。真冬の鯛も脂がのっていてとても美味しいのですが、寒いため魚の活性が落ちて釣れにくいのです。春になると産卵のため浅瀬に移動し、また産卵のため脂や栄養を溜め込むため美味しい鯛が釣れます。 鯛は古くは縄文時代から食べられてきていたそうです。また鯛という漢字は風土記、日本書紀、万葉集でも使われており、昔から日本人に馴染み深い魚だったことがわかります。 真鯛は、生まれてから5~6年で成魚となり寿命は20~40年と、とても長生きです。この長い寿命が長寿祈願に縁起が良いとして縁起物の魚として昔から食べられています。 高級なイメージの鯛ですが、昔に比べると最近は養殖もされているためか、手軽にお店で買うことができます。鯛は脂質が控えめで高タンパク質です。子どもから大人まであっさりした味で食べやすいのも魅力ですね。 お祝いの席では、鯛の焼き物が定番ですが、柏崎では、鯛めしやご当地グルメの「鯛茶漬け」が喜ばれます。

眼張(めばる)

メバル"
海でメバルが釣れはじめると、春の到来を知らせてくれる『春告げ魚(はるつげうお)』と雅称でも呼ばれています。 名前のとおり、目が大きく張っているため眼張(メバル)と名付けられており、古くは縄文時代の遺跡からも発掘されています。 メバルは成魚で体調20~35cmほどの大きさで、夜行性の魚です。脂肪分少なめで淡白は味なので、刺し身もお美味しいですが、煮付けで食べるのが美味しいと言われています。

鯵(あじ)

アジ"
1年中手に入りやすくお手頃価格の鯵(あじ)も春の魚です。 アジは生まれてから1年で15cmほどの大きさになり、2年で25cmほどになり、寿命は5年程になります。 春は産卵シーズンでたくさん栄養を摂るため、釣れやすく美味しいそうです。アジも縄文時代から食べられてきた馴染みの深い魚です。享保2年(1717年)に新井白石が書いた『東雅《とうが》』という書物では、「或人の説く鰺とは味也、其の味の美をいふなりといへり」とあり、味が良いから『アジ』と名付けられたという内容が記されています。 小さな5cm程の豆アジは、まるごと唐揚げにしたり、南蛮漬けにしたりすると骨まで食べることができ栄養満点です。また普通サイズのアジは、お刺身、塩焼き、アジフライなど美味しい食べ方がたくさんあります。 また、アジはタンパク質が豊富で、不飽和脂肪酸(DHA、EPA)など体に嬉しい栄養がたくさん含まれています。

鰆(さわら)

鰆
魚編に春と書いて鰆(さわら)とあるように、関西(特に瀬戸内)では産卵時期の春が旬の魚ですが、関東では産卵前の脂ののった冬の寒鰆が好まれているようです。代表料理としては、西京焼きが定番ですが、ムニエルもオススメです。バターやオリーブオイルが程よく淡白な身に染み込み、独特の臭みがなくなり、身もふんわりして食べやすくなります。 また、鰆は鰆の腰回りが狭いことから「狭腰(さごし)」となりその別名として「小腹(さわら)」とも書かれます。 生まれてから1年で40~50cmになり、2年で60cm以上になります。寿命は6~8年で、タンパク質豊富でアジと同じ青魚の種類なので、不飽和脂肪酸も多く含まれています。

いさざ

いさざ
柏崎の春の味覚といえば、いさざの踊り食いです。いさざとは、ハゼの仲間の白魚(シロウオ)で平均5cmほどの透明な魚です。脂ビレがないのが特徴で、シラウオと違い、生きたまま食べることができます。古くからお花見の時期になると新潟県柏崎市の鯨波海岸では、海から川へ産卵に遡るいさざを「いさざ網」(四つ手網)ですくういさざ漁が盛んでした。お店で売られる際も、生きたまま売られていることが多いです。