Special新潟の夏は花火王国

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夏の新潟は、毎週のようにどこかで花火大会が開催されます。打ち上げる花火の数や会場の立地もいろいろですが、どの花火大会も地域の人たちの自慢のひとつです。そのなかでも「海の柏崎」、「川の長岡」、「山の片貝」と呼ばれる三大花火大会は全国的にも有名で、毎年たくさんの人が訪れます。何度も訪れる人が多いのも特徴で、地域の生活に根付いたお祭りとして生まれ、いまもなお進化を続けるエネルギーに惹かれるからでしょうか。

1.[2018.7.26(木)]水面を鮮やかに照らす、美しく色鮮やかな光 ぎおん柏崎まつり海の花火大会

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新潟三大花火大会の幕開けとなる「ぎおん柏崎まつり海の花火大会」は日本海側最大級の、海を舞台にした花火大会です。ぎおん柏崎まつりは、子供たちのマーチングパレードで幕を開けます。7月24日の「民謡街頭流し」、25日の「たる仁和賀」と続き、最終日26日のクライマックス「海上花火大会」は毎年20万人以上の観客でにぎわいます。
その発祥は江戸時代にさかのぼり、八坂神社祇園祭の花火奉納にはじまるといわれ、長い防波堤を使って、漆黒の海を背景に空だけでなく海面までも鮮やかに描く立体的なキャンパスが特徴です。
地元企業と市民有志が打ち上げる海中空スターマインも人気で、空に打ち上がる鮮やかな花火と、海面のスクリーンに写りこむ花火がシンクロするのは「海の柏崎」ならでは演出です。
花火を打ち上げるシュッという音と轟音とともに天空にひらく迫力の尺玉300連発、一瞬を見逃せない尺玉100発一斉打ち上げなど、尺玉にこだわるのも特徴といえます。
さらに海の花火として「海中空スターマイン」のスケールと迫力は、一見の価値があります。

2.日本一と呼び声高い、心震わす祈りの花火 長岡まつり大花火大会

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新潟三大花火大会の中で「川の長岡」と呼ばれる「長岡まつり大花火大会」。信濃川の河川敷で圧倒的なスケールで行われるダイナミックな展開に全国から多くのファンが訪れます。
長岡花火の代名詞となる正三尺玉は夜空に直径650メートルの大輪となります。復興祈願花火「フェニックス」、信濃川にかかる長生橋と大手大橋を使った「ナイヤガラ大スターマンイン」など、首を振らなければ見渡せないスケールと光と音の演出は長岡花火が毎年進化していることの表れといえます。
長岡まつり花火大会は戦前から開催されていましたが、昭和20年8月1日の長岡大空襲を忘れないという想いから昭和22年に復活しました。長岡空襲では多くの市民が亡くなり、6万人の人々が家を失いました。さらに中越地震で亡くなった人たちへの追悼と復興へ、多くの願いが込められた花火は、訪れる人に大きな感銘を与え、長岡の夏の風物詩となっています。

3.地域の歴史を心に映す、伝統の奉納花火 片貝まつり 浅間神社 秋季例大祭奉納大煙火

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片貝の花火は、地元の生活にしっかり根付いた浅間神社の奉納花火です。人々は、昔から「成人」にはじまり人生の節目を刻むたびに花火を納めてきました。その中でも還暦を迎える人たちが奉納する「祝還暦超特大スターマイン」は5分以上続く見事な花火で、ギネス記録の四尺玉とならんで片貝ならではの花火となっています。
祭りの日、朝から打ち上げの成功と無事を祈って花火の打ち上げ筒を運ぶ「筒引き」がはじまり、花火玉を載せた山車が町を練り歩く「玉送り」の儀式へと進み、次第に奉納花火はクライマックスへと進みます。それぞれの想いを込めて趣向を凝らした山車は美しく、そして楽しく。木遣りにお囃子も鳴り、にぎやかなそしてのどかな光景が繰り広げられます。
山の片貝の名前を全国に響かせたのは三尺玉でした。鼓膜が破れるかと思うほどの轟音ですが、現在の目玉は四尺玉。花火の発射筒は高さ5メートル。玉の重さは420キロ。なんとも巨大な花火の玉はクレーンを使って発射筒へ。夜空に広がる大輪の花は直径800メートルといわれ、その迫力は言葉では伝わりそうもありません。大地も空気も振るわせる音と光の迫力に、夏の終わり、片貝の人々は花火を堪能します。

新潟の花火は、それぞれの地域で、歴史や環境の変化に合わせて進化してきました。戦争や災害などの悲しみ、人生の節目を刻む大切な儀式として、人々に継承された大切な想いがこめられています。機会があれば、ぜひ一度はご覧になっていただき、想いを感じながら楽しんでいただきたい光と音の絵巻です。